スマホ依存で学力に10点以上の差が!?

iphone gb

国民の過半数がスマートフォンを所有する時代に、新たな社会問題として浮上したスマホ・ネット依存症。特に子どもやティーンエイジャーの間でスマホ中毒が問題視され、最近の世論調査ではスマートフォンの利用時間と学力との関連性が明らかにされています。

スマホは、すでにご存知の方も多いと思いますが、本当に便利なガジェットです。知的に未熟な子どもや若者がスマートフォン中毒になると、仮想世界と現実世界の区別がつかなくなり、学力の低下だけでなく、さまざまな問題を引き起こす可能性があるのです。スマートフォン中毒にならないためには、まず、スマートフォンの長期使用による悪影響とその対処法を理解する必要があります。

 

 

・スマホ依存症におこる症状

 

NPO法人アスクによると、依存症とは、「意志の力で止めることのできない慢性的な習慣によって、自分の人生や生活が損なわれている状態 」とされています。習慣化すると、ストレスや孤独などのネガティブな感情を解消するための手法として始めた行動が、制御不能になることがあります。やめようと思ってもやめられない人は、「やめられない自分はダメだ」と自分に言い聞かせ、さらにストレス解消のために依存する、という悪循環に陥ってしまうのです。

お酒や薬物、ギャンブルなどの依存症はつい最近まで有名でしたが、近年はインターネットやスマートフォンの依存症が若年層を中心に増加しています。スマホ依存症が常態化しているとはいえ、スマホの使い方には個人差があります。例えば、SNSやメッセージアプリで他人と連絡を取り合う人、ネットショッピングやオークション・フリマアプリにハマる人(買い物依存症との関連が多い)、スマホゲームで高揚感を得る人など、様々です。以前はよく本を読んでいた人も、電子書籍や無料の読書アプリが登場したことで、スマートフォンを頻繁に使うようになるかもしれません。

 

スマートフォン依存症は、さまざまな問題を引き起こします。
スマートフォン中毒の重症度や性質(買い物、ゲームへの課金など)によっては、健康問題(視力低下、肩こりなど)、金銭的浪費として、二次的な結果が現れることもあります。特に、子供や青年は、知的な面で未熟で、自己管理能力に問題があり、仲間はずれにされないために、ソーシャルメディアを頻繁に活用します。さらに、若者は気づかないうちにゲームに課金していることもあります。

さらに、ソーシャルメディアサイトをきっかけにいじめや犯罪に巻き込まれたり、ネット上のコミュニケーションに夢中になり、現実の世界でうまく会話ができなくなったりする事件も後を絶ちません。これらの問題は、学力低下(うつ病など)に加え、不登校や引きこもり、精神疾患などにつながる可能性があります。

 

・スマホ依存の学力への影響

仙台市教育委員会が実施した調査によるとスマートフォンの利用時間と成績は、ほぼ反比例しています。
1日2時間以上自宅で勉強すると回答した子どものうち、スマートフォンの利用時間が1時間未満の子どもの平均点は75点、2時間以上3時間未満の子どもは65点、4時間以上の子どもは58点となっています。また、家庭学習時間が30分以上2時間未満、30分未満の子どもも同様の傾向を示し、家庭学習時間が30分未満でスマートフォンの利用時間が4時間以上の子どもでは、平均点が48点まで下がりました。

家庭学習時間が長くても、スマートフォンの利用時間が長いと、成績が伸びにくいのです。
「自宅での学習時間が2時間以上」「スマートフォンの利用時間が4時間以上」と回答した子どもの平均点は、前項と同じく58点でした。自宅での学習時間が30分未満」「スマートフォンを全く使わない(持っていない)」と回答した子どもの平均点は63点で、自宅での学習時間が長くても、スマートフォンの利用時間が長ければ、成績を上げる(下げる)ことは難しくなることがわかります。

 

 

 

・自分たちだけで解決するのが難しい場合は、専門機関の力を借りましょう。

子どもたちは、スマートフォンの使用を禁止する親や先生に頭ごなしに逆らったり、陰でスマートフォンを使ったりすることがあります。さらに、ある程度の年齢になると、部活や塾に夢中になったり、親が働いていて帰宅が遅くなる家庭も多く、親子ともに携帯電話のない生活を想像することができなくなります。子どもたちがスマートフォンと前向きに付き合っていくためには、スマートフォンの長時間利用がなぜ有害なのか、スマートフォンが生み出す問題を回避するためにはどうすればいいのか、大人が子どもたちに説明する必要があります。

スマートフォン依存症は、自分一人で克服することが難しいだけでなく、依存症全般を克服することも難しいのです。身近な大人がスマートフォン依存症の克服に協力できない場合は、専門施設に助けを求めましょう。自治体の相談窓口(精神保健福祉センターなど)や、地域の精神科・心療内科などがよいでしょう。現在、全国に数か所しかありませんが、インターネットやスマートフォン中毒を専門に扱う医療機関もあります。

 

 

 

 

・スマホと子供の関係性

 

 

スマートフォンは、子どもだけでなく大人にとっても便利なコミュニケーションツールとして進化してきました。しかし、スマートフォンを使い続けることで、子どもたちの学力が低下していることが明らかになりました。本調査で実施した学力調査において、スマートフォンの利用時間が4時間以上の子どもは、1時間未満の子どもよりも約20点低いスコアを示しています。家庭での勉強時間は同じでも、スマートフォンの利用時間によって大きな差が出たのです。

子どもやティーンエイジャーが携帯電話依存症になると、学力だけでなく、生活習慣や心身の健康も損なわれてしまいます。一方、スマートフォンは、現代の子どもたちにとって欠かせないコミュニケーションツールです。むやみに携帯電話を使わせないようにするのではなく、「1日1時間まで」「食事中や就寝前は使わない」などのルールを決めることが望ましいと思います。ルールを決めるときは、子どもだけでなく大人も一緒になって話し合い、全員が納得できるようにしましょう。

 

 

 

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